松沢貞峰は、JA(農協)の職員である。2013年4月、36歳で職員になり、購買品の担当を経て3年目から営農指導員に。
農業を営む人たちの悩みや質問に的確なアドバイスができるようスキルを磨く毎日。親しみやすい語り口と丁寧な対応で着実に信頼を築いている。
人前で表現するのが好き
大学入学後に役者を目指す
子どもの頃から、人前で表現するのが好きでした。小学校から部活は吹奏楽部で、担当の楽器はトランペット。10年くらい続けて「センスがない」と思ってやめましたが、部活のおかげで仲間はとても増えました。高校3年の夏から1年間、アメリカのヒューストンに語学留学しました。特にアメリカに住みたい、英語を使った職業に就きたいというわけではなかったのですが、母親が、海外にもどんどん行って見聞を広げてきなさいという人で、背中を押してもらった感じですね。
帰国後の半年間、京都で浪人生活を送りました。当時、福井にはひとつしか予備校がなくて、大手に通うためには京都に出ざるを得なかったのです。でも、あまり熱心には勉強をせず、大学入試には落ちてしまいました。その後、福井の予備校でもう1年浪人。結局、二浪して東京の大学に進学。卒業した時には、すでに24歳になっていました。
大学入学後、学業のかたわら、役者を目指して芸能事務所に所属しました。映像関係の事務所で、主にVシネマとか、テレビのバラエティ番組のエキストラなどの仕事です。やはり人前で表現するのが好きだったんですね。その後、この事務所での活動に限界を感じたことと、自分自身をリセットしたいという気持ちが重なり、芸能事務所は辞めました。けれど、役者になる夢はまだ捨てていませんでした。